エゴレジを高める確実な方法は、「エゴレジ」チェックで示した14の項目の得点をあげていくことです。凹んだり、メゲたり…ストレスフルな状況から立ち直る力をつけましょう!
8.好奇心を持とう!
米ペンシルベニア大学のBen Dean博士は「好奇心の強い人は良い聞き手であり、会話が上手な人が多い」と指摘しています。人間関係を築く上で好奇心は欠かせない要素だそうです。一方、生涯を通して“積極性”を忘れず、脳に知的な刺激を与え続けることで認知症になるリスクが減ることを米メイヨ・クリニックのDavid Knopman教授が約2,000人を対象にした調査から報告しています。好奇心は常に新しいものを取り入れる積極的な姿勢につながります。新しい知識も得られ、視野を広げることもできます。
誰でも幼い頃は「なぜ?どうして?」の宝庫だったはず。齢のせいにせず、億劫がらず、やってみましょう。たった一つのことでいいのです。興味や関心を持って行動してみてください。それが、エゴレジの力に直結しています。
Benefits Of Being A Curious Person
9.出会いを大切にしよう!
面と向かって話をしていれば、表情や目の動き、手のしぐさなどで相手の気持ちを読み取ることができます。レイ・L・バードウィステルは「二者間の対話では、言葉によって伝えられるメッセージが35%、残りの65%はジェスチャーや表情、会話の間などの言葉以外の手段によって伝えられる」としています。まさに、目は口ほどにものを言うわけです。「話すのが苦手」な人でも、言葉よりも、外見や表情、ジェスチャーに相手が注目しているのですから、口ベタでもOK!オシャレなファッションや笑顔がそれを補ってくれるでしょう。臆せずに、人ネットワークを広げましょう。出会った人のいいところを真似してみることもお勧めです。
エゴレジの高い人は、表情が豊かで感受性が高く情報収集力に優れています。だから、言葉に頼らないコミュニケーションも上手です。エゴレジがアップすれば、そういう「感じのいい人」とのつきあいが自ずと増えてくるものです。
Ray L. Birdwhistell, Kinesics and Context: Essays on Body Motion Communication, University of Pennsylvania Press (1970)
10.柔らかアタマのすすめ!
一つの仕事を長く続けていると、経験を重視し効率優先など自分の視点だけで仕事をしてしまいがちです。過去の経験は貴重な情報ですが同時に先入観や固定観念を生み出す危険性もあります。限定されたものの見方はアタマを堅くし、臨機応変に状況に対処できない原因となります。ちょっと一手間を加えてみる、やり方の順序を変えてみるなどで今以上の仕事ができる可能性があるのです。
何かしようとするとき、人任せにするより、自分からアレコレ提案してみるのもいいですね。脳トレにも柔らかアタマのヒントがありました―身近な人の「いいところ」を思いつく限り書き出してみる。思いつかない場合でも、最低4つは必須とする―というものです。相手をイメージし、あるいは観察し、相手のことをアレコレ考えると、相手のいろいろな面が発見できるそうです。このトレーニングを続けていると、無意識に相手のいいところに気づくようになるといいます。
エゴレジの高い人は、柔らかアタマの持ち主なのです。
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「脳を鍛えるためのいい習慣」大創出版
11.新しいことにチャレンジしよう!
高齢者の幸福感を調べた心理学の研究では、「もう歳だから…」「新しいことをする気にはならない」と答えた人は「幸福感」や生活の「イキイキ度」が低いことが分かっています。幾つになっても、好きなものに興味を持ち追求しようする気持ち、新しいことにもチャレンジしてみようという姿勢が、「幸福感」を高め、元気にしてくれる原動力になっているのです。
脳科学者の茂木健一郎先生は、「人間の脳を活性化させ続けるには、感動する体験をし続けることである」とおっしゃっています。自分の五感を働かせて感動する体験が脳を活性化させ、老化を防ぐのです。
好奇心を持って新しいことに挑戦してみる姿勢がエゴレジを高め、脳を活性化してくれます。
「感動する脳」PHP文庫
12.面白エピソードを探そう!
「毎日の生活は、楽しいですか」と聞かれて「ハイ!」と答えられる人はそう多くはないでしょう。ですから、クスッと笑える面白エピソードを見つけたり、話したりする練習をしてみませんか。面白エピソードは、話し手も聞き手も楽しくさせてくれるでしょう。
エゴレジの一つの要素に「ポジティブな見方ができること」というのがあります。ある出来事もネガティブに見るか、ポジティブに見るかで人生は大きく違ってくるのではないでしょうか。
面白エピソードを探そうとする意識「面白探しアンテナ」は、ものを見る視点や捉え方、感じ方を磨いてくれます。面白エピソードにはポジティブな感情が伴います。面白エピソードを見つけたり、話したりすることを習慣化できれば、ポジティブな感情が知らないうちにエゴレジを高めてくれるでしょう。
13.「たくましい人」になろう!
30歳代から50歳代の女性の調査で、「肩こり・頭痛・疲労感・発汗・ほてり・冷え・不定愁訴」といった症状があると自覚している人の中で「現在、幸せである」と回答した幸福感の高い人の特徴を調べてみました。その結果、「イヤなことがあってもクヨクヨしない」「現在の家族関係に満足している」「経済的に満足している」という3つの要因が見つかりました。多くの女性が中年期に経験する身体の不調は避けて通れないものですが、それをクヨクヨ悩まず、おかれた状況に満足している人は日々幸せに暮らしているということです。ネガティブな状況をやり過ごすには、そんな「たくましさ」が必要です。
自分ではどうしようもないマイナス要因を数えあげるより、自分の周りにあるプラス要因(家族や環境)を味方にして最善の策を見つける努力。それが、エゴレジを高めてくれます。
14.ムシャクシャ、プンプンにさよなら!
エゴレジの高い人は、ネガティブな感情をあまり長く引きずりません。気持ちの切り換えが上手いからです。
ムシャクシャ、プンプン、イライラ、そしてクヨクヨ…、誰でも日常的に経験していることです。そんなネガティブな気分を長引かせないために、自分の「切り換えルーティン」を持ちましょう。あのイチロー選手や五郎丸選手のやっている一連の特定の動作です。難しいことではありません。例えば、スゥ~っと息を吸ってから限界まで息をとめる、しっかり目をつぶって100まで数える、50m全力疾走する、鏡の前で変顔の百面相をする、思いっきり強く手をつねる…など、何か五感に刺激を与えて、短時間意識をそこに集中させるわけです。それから、大好きな曲を聞いたり、スッテプを踏んだり、お気に入りの香りをつけたり、チョコを一粒食べたり、ガムを噛んだり、コーヒータイムをとったり…。そんな動作を一つ二つ組み合わせてルーティン化します。ルーティンには感情の高ぶりをおさめてくれる効用があります。試行錯誤しながら自らつくり上げた「切り換えルーティン」は、エゴをコントロールしてバランスをとってくれるエゴレジのスイッチをオンにする助けになるはずです。
さて、エゴレジをアップするヒント、参考になりましたか。
全部なんて思わずに、気に入ったものを一つ試みてください。
お気づきのことがあったら是非、エゴレジ研究所までお知らせください。