ポジティブ心理学の創始者マーティン・セリグマン博士の愛弟子であり、『ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則』(原題:Positivity, 2009)の著者であるバーバラ・フレドリクソン博士とその研究仲間たちによって、ポジティブ感情がエゴレジ力を高めたり、エゴレジ力がポジティブ感情を増やしたりする効果が証明されています。エゴレジ研でもいくつかの調査研究を行い、それを実証しています。
あなたはこの一週間をどんな気持ちで過ごしたでしょうか?下の表を使ってポジティブ感情/ネガティブ感情
をチェックしてみましょう。
どうでしょう、あなたはどちらが多い一週間を過ごしましたか?
3:1のポジティビティ比の処方箋
フレドリクソン教授は、ポジティブ対ネガティブの割合が「3:1」であることを推奨しています。つまり、なにか辛いネガティブな感情経験をしたときには、そこから自分を引き上げるために、心から感じるポジティブな感情を3つ以上経験するのが望ましいということです。「心から感じる」ことが重要です。無理な笑顔や言葉でカラ元気を装うことは逆効果です。ネガティブな感情は決して「ゼロ」にはならないもので、人間的に必要な、大切な感情であることを忘れてはいけないとも述べています。
ですから、無理をせず、エゴレジ力を発揮して、ネガティブな気分 の切り替え上手になることです。
エゴレジ力で切り替え上手に!
ムシャクシャ、プンプン、イライラ、そしてクヨクヨ…、誰でも日常的に経験していることです。そんなネガティブな気分を長引かせないために、自分の「切り換えルーティン」を持ちましょう。難しいことではありません。例えば、スゥ~っと息を吸ってから限界まで息をとめる、しっかり目をつぶって100まで数える、50m全力疾走する、思いっきり強く手をつねる…など、何か五感に刺激を与えて、短時間意識をそこに集中させるわけです。
それから、大好きな曲を聞いたり、お気に入りのアロマを使ったり、コーヒーやハーブティを楽しんだり…。そんな動作を一つ二つ組み合わせてルーティン化します。ルーティンには感情の高ぶりをおさめてくれる効用があります。
また、お気に入りの「パワースポット」を作ってみる手もあります。お風呂でパワー充填、嫌なことはスッキリ洗い流してしまうとか、台所で新しいレシピに挑戦して頭の中を料理のことでいっぱいにしてしまう…など「切り換えルーティン」は、エゴをコントロールしてバランスをとってくれるエゴレジのスイッチをオンにする助けになるはずです。