米映画「最高の人生の見つけ方」(2007)が日本でリメイクされ、現在話題を読んでいます。そこで、今回は「人生時計」のお話をします。
人生時計という例え話は、朝礼のネタとしても良く使われるので、学校の先生や、会社の上司から聞いたことがあるかもしれません。「人生時計」は、多摩大学教授の久恒啓一さんが、2002年のベストセラー著書『図で考える人は仕事ができる』で提案されています。
人生時計は、「自分の年齢を3で割り、その数字を24時間制の時刻に当てはめてみる」というアイデアです。自分の人生の時刻を知ることができるわけです。例えば、今が30歳であれば、30÷3で10時。つまり、人生を1日に例えれば午前10時にあたります。人生時計は、一生を24時間×3で72歳として計算しています。しかし、最近では、平均寿命が長くなったことを受けて、1日を80歳や85歳として計算する方法を提唱する人もいます。男女により寿命が異なるということも考慮した「人生時計計算サイト 」もあります。また、単純に年齢6掛け説(30歳なら、30×0.6=18歳)もよく使われているものです。
2016年に出版された「LIFE SHIFT ―100年時代の人生戦略」の大ヒット以降、「人生100年時代」という言葉をあちこちで聞くようになりました。政府も「人生100年時代構想会議」を設置しています。となると、この「人生時計」の概念も、人生100年時代に合わせ、50歳で12時、100歳で24時となるように、アップデートをする必要があるかもしれません。
🔴年齢についての感覚をリセット!
周りを見渡すと、30歳を過ぎて急に老け込む人、40歳で人生をあきらめている人もいるのですが、非常にもったいないと思います。『人生一度きり』なのに・・・。「積み重ねる年齢を自覚しないで、幼いだけの人間」は論外ですが、それでも世の中の人は、年齢を理由に行動に移せない人が多いのではないでしょうか。「人生時計」は、人生80年時代と言われてもピンとこないものを、たったの1日に当てはめることで、自分の立ち位置を実感してもらおうというもので、思い込みで判断しがちな、自分の年齢についての感覚を1日に例えることでリセットすることにあります。つまり、「もう年寄りだ」「まだ若い」と思い込んでしまいがちで、自分の年齢の意味を忘れてしまいやすい人間に客観的な物差しを示しているのです。
🔴人生に必要なのは、バランス感覚
人生において、バランス感覚は重要です。80年の人生時計や6掛けだけを意識して、「まだまだ時間がある」などと思って、のんびりし過ぎていてはダメだし、人生砂時計の残り砂だけを意識して、余裕なく生きていても楽しくありません。常に2つの人生の時計をバランス良く意識していれば、1日の過ごし方はいくらだって考えられます。考え、実行できることは山のようにあります。
「やりたいこと」と「やりたくないこと」の選別もその一つでしょう。やらなくてよいこと、やりたくないことは整理して、ウェイトを少しずつ減らし、「やりたいこと」へシフトしてみることも必要かもしれません。
🔴時間を上手く活用するために
人生時計で計算に用いるのは「平均寿命」ですが、もうひとつ意識しておきたいのが「健康寿命」です。健康寿命とは、健康上の問題が特になく、普通に日常生活を送ることができる期間のこと。
亡くなる日の前日まで元気に過ごす人と、晩年を寝たきりで過ごす人とでは、人生時計の時間の意味も違ってきます。
健康寿命は生活習慣に大きく左右されます。
日々の
- 食事
- 運動
- 睡眠
などが、重要な意味を持ちます。人生時計を砂時計とすれば、人それぞれ与えられた寿命(砂の総量)は、誰にも分からないけれど、『健康を大事に』しなけば、砂が落ちる速度が速まってしまうことは間違いありません。
映画「最高の人生の見つけ方」ではある少女の「死ぬまでにやりたいことリスト」を手に入れ、項目を代わりに実行すると決断します。今までの自分だったら絶対にやらないことも、殻を破って初体験します。生きる楽しさと幸せをかみ締めながら、「どんな状況であろうと、人生は変えられる」というメッセージを伝えたいようです。
エゴレジさん、今あなたの人生時計は何時でしょうか?今までの自分だったら絶対にやらないことも、殻を破って初体験してみませんか?